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医療法人社団武蔵野会 牧野記念病院

(神奈川県 横浜市緑区)

土田 明彦 院長

最終更新日:2024/07/24

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急性期治療から回復期のケアまで広く担う

1980年の開院以来、40年以上、地域に密着した医療を提供してきた「牧野記念病院」。高齢者に多い骨折や発熱などの救急患者に積極的に対応するとともに、横浜労災病院や昭和大学横浜市北部病院など地域の高度急性期病院との連携を深め、急性期治療後の患者を多数受け入れている。2022年に院長に就任した土田明彦先生は、大学病院や海外で研鑚した外科のスペシャリスト。1998年から2年間、同院の外科部長を務めたこともあり、これまでの豊富な経験を生かして、急性期医療の充実と病院の活性化に取り組んでいる。地域の高齢者を支えるための診療科がそろう同院の特徴や、救急医療の体制の改革など、土田院長が就任してからの2年間の軌跡を聞いた。(取材日2024年6月24日)

はじめに、病院の歴史や現在の体制を教えてください。

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当院は1980年の開院以来、44年にわたり地域に根差した医療を提供してきました。最初は急性期のみを扱う病院で、私は25年前に2年間外科部長としてこの病院に勤務していました。2022年に院長としてこちらに戻ってきた時には急性期は全体の4分の1ほどで、肺炎などの患者さんが多くなっていましたが、今は急性期の割合を50%まで増やし、急性期病棟を2つ、地域包括ケア病棟を1つ、障害者病棟を1つ開設し、急性期と回復期を担っています。救急車も多い日には複数台受け入れ、救急医療にも積極的に取り組んでいます。地域包括ケア病棟では、骨折などの治療が終わった患者さんへのリハビリテーションを中心に行っています。新たに5人の理学療法士が入職し、入院をきっかけに寝たきりになるのを防ぐため、早期にリハビリテーションを開始するようにしています。また、障害者病棟では透析や人工呼吸器が必要な患者さんにご利用いただいています。

救急医療にはどのように取り組んでいますか?

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基本的に当院の患者さんは高齢の方が中心になります。地域柄、急性期を増やす前から9割近くが高齢の介護施設などに入所している患者さんで、急な発熱や骨折など整形外科疾患が多いのが現状です。2年前までは常勤医が少なく、外来中に救急隊から連絡があっても物理的に対応が不可能でお断りをせざるを得ない状況もあったのですが、私が着任した2年前から体制を改変し、横浜労災病院や済生会東部病院といった地域の急性期病院の救急科の先生に非常勤で来ていただき、救急のプロとして、断ることなく患者さんを診てくださっています。外来の診察室も救急の患者さんを診られるように改装して動線を改善。それらが功を奏して、2023年は1月から12月までの1年間で救急車を2000台以上受け入れることができ、地域の救急医療に貢献できたと思っています。

各診療科についてもご紹介ください。

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整形外科では、1年前に脊椎外科を開設し、圧迫骨折など高齢者に多い手術にも力を入れています。外科では消化器外科をメインに、胆石や胆嚢炎、鼠径ヘルニアなどいわゆる一般外科の中で高齢者に多い疾患を幅広く扱っています。透析医療については、心臓血管外科の医師と透析の医師が連携して、寝たきりなどで通院が難しい方への入院透析を行っています。また、脳神経外科では2人の医師が在籍し、2023年5月から認知症も含めた手術が必要ない脳神経疾患全般の診療を始めました。脳卒中の超急性期など手術が必要な疾患についても、手術室やスタッフの体制を整えて将来的には対応したいと考えています。内科系では、循環器消化器、消化器内科、腎臓内科、非常勤ですが神経内科の先生もいて幅広い領域をカバーしており、高齢者に起こり得る疾患についてはある程度対応できる診療科がそろっています。

病院全体で大切にしていることはありますか?

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患者さんあるいはスタッフ同士にも優しく、丁寧に接するということを大切にして、いろいろな意味で選ばれる病院になれるように職員一同頑張っています。患者さんに選ばれる病院になることはもちろんなのですが、十分なスタッフがそろわなければ、病床をフル稼働させることもできず、患者さんが満足する医療を提供することが難しくなるため、医師や看護師をはじめさまざまな医療従事者に「働いてみたい」と思われる病院でありたいです。当院は、すぐ近くにある同じ法人の「牧野リハビリテーション病院」と介護老人保健施設の「牧野ケアセンター」と連携して、切れ目なく適切な医療が行き渡るように努めていますので、地域の高齢者の方には安心して受診していただきたいですね。

最後に地域の方々へのメッセージをお願いします。

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私は医師として、診察をするときには目の前の患者さんが自分の家族だったらどのように対応するかということを念頭に置いて接することを大切にしています。また、職員が気持ち良く働けるように、職員のことも家族のように大切にしていきたいです。私は消化器外科の中でも特に肝臓・胆道・膵臓を専門にしていました。その経験を生かして救急医療のさらなる充実を図っていきたいと思います。地域の皆さんに「愛し愛される病院」となるよう、高齢者の救急を中心に急性期医療に取り組みながら、地域に戻っていく患者さんを回復期で支えていければと思います。困ったときにはぜひ当院を受診していただき、なんでもご相談ください。

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土田 明彦 院長

1982年東京医科大学卒業。1986年同大学院外科学専攻修士課程修了。1988年米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校外科、1989年英国ケンブリッジ大学外科に留学。1998年牧野記念病院外科部長、2012年東京医科大学消化器・小児外科学分野主任教授に。同年、同大学病院副院長、2015年同病院長を経て、2022年より現職。東京医科大学名誉教授。趣味は海外の映画やドラマ鑑賞。

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