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医療法人社団 藤崎病院

(東京都 江東区)

藤崎 滋 院長

最終更新日:2022/11/21

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全人的な医療で地域の人々の健康を守る

江東区を中心に地域の人々の健康を50年以上にわたって支えてきたのが、「藤崎病院」だ。外科と内科、整形外科、脳神経外科などの診療に加え、東京都指定二次救急医療機関として救急医療にも対応するなど、地域の医療ニーズに応える体制を整えている同院。2022年9月には新病棟が完成。新たに地域包括ケア病棟を開設し、さらなる体制の充実を図っている。そんな同院の院長で、「レベルの高い医療を提供し、安心して入院や通院してもらえる病院でありたいですね」と穏やかな語り口とにこやかな表情で話す藤崎滋先生に、同院のことや今後の抱負などを聞いた。(取材日2022年10月14日)

病院を紹介していただけますか?

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当院は、父が1970年に「藤崎外科胃腸科病院」として開業しました。父は消化器外科が専門で、特に胃の手術が得意でしたが、救急病院として外傷などの治療も増えたため、その後に「藤崎病院」と名前を変えて再スタートしたのです。現在は、消化器・一般外科や乳腺外科、整形外科や手外科、内科・循環器内科、脳神経外科などの診療を中心に、145床の病床を備え、二次救急にも対応しています。外科が大きな柱で、肝胆膵を含む消化器や乳腺のがんなどの治療に力を入れています。整形外科は、交通外傷や高齢者の骨折などのほか、マイクロサージャリーという精密な顕微鏡で切断した指を再接着する手外科の手術など、ほかではあまり行われていない治療も得意としています。脳神経外科では主に脳卒中の治療に取り組んでいます。リハビリテーション科にも力を入れており、整形外科の手術後や脳卒中後に早期からのリハビリテーションの提供に取り組んでいます。

新棟が完成しましたね。

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はい。目的の一つは、入院患者さんの療養環境の改善です。これまでは、以前の基準で大部屋の1人あたりのスペースが、かなり手狭でしたので、それを改善したいというのがありました。そのため、これまでの6人部屋だったのを4人部屋にしました。これまであった病棟も、6人部屋から同じ広さで4人部屋に順次改装しているところです。また、26床の地域包括ケア病棟を新設しました。急性期の治療を終えた入院患者さんが在宅復帰をするには、もう少し時間がかかるということは少なくありません。これまでは、引き続き急性期病棟で加療を続けるか、転院するかだったのですが、これからは院内で地域包括ケア病棟に移っていただくことで、在宅復帰に向けて、時間をかけることができるようになります。さらに、MRIを更新しました。AIの技術を応用したシステムが搭載されており、これまでより短時間で、より鮮明で詳細な画像が撮影できるようになっています。

診療での特徴は、どのようなところでしょうか?

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まずは、急性期医療。特に救急医療に力を入れていて、特に外科や整形外科、脳外科の救急搬送患者さんも積極的に受け入れています。合わせて内科も幅広く対応しているほか、最近では皮膚科も開設しました。そして、当院は比較的小規模の病院ですが、大きな病院では専門分野ごとに細分化されていて、「自分の症状は、どこに行けばいいのかわからない」という方もいると思います。当院では、例えば消化器外科なら、食道から肛門まですべての消化器を診ます。それぞれの診療科がカバーする範囲が広いので、迷わず受診いただけるようになっています。加えて、一人の患者さんをいろいろな角度から診察して、治療することが可能です。がんであれば、手術から抗がん剤、再発した場合などは緩和的な治療、さらには、がんがほかの臓器に転移した場合の転移巣の切除手術も行うなど、同じ医師が責任を持って診させていただくことが基本的な考え方になっています。

診療や病院の運営で、心がけていることは何ですか?

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患者さんの病気だけを診るのでなく、生活スタイルや家族構成などの背景も考慮すること。特に、最近では一人暮らしの高齢者も増えてきていて、そのような方は退院後の方向性が難しくなります。直接、在宅復帰ができる方は少ないですから、医療相談員が中心となって、地域の医療機関や施設と連携して、できるだけスムーズに次の行き先が見つけられるようにしています。地域医療連携は大切にしていて、以前から地域の開業の先生方との会合を定期的に行ってきました。現在は、新型感染症の影響で中断していますが、できるだけ早く再開したいと考えています。また、新型感染症流行の影響で受診控えもあって、病気がだいぶ悪くなってからかかる方もいます。また、できるだけ病気を治したいというのが一般的だと思いますが、高齢の方などは積極的な治療を希望しない人もいます。そういう場合にもやはり患者さんの背景も組み入れて考えることを大切にしています。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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できるだけ最新の医療を提供していきたいという想いがあります。外科では、ここ30年くらいで腹腔鏡による手術がかなり進歩して、当院でも患者さんにより低侵襲で治療が行えるようになりました。最近では、病院によってはロボット支援手術を導入しているところもありますが、当院では今すぐではありませんが、将来的には、そういう手術もできる環境を整える必要があると思います。ですが、これは私の世代でというよりは、次の世代に引き継いでいく中で、より良い方向に進んでいくべきだと考えています。また、新棟の運用が始まりました。これまでの病棟などの改装がもう少し続きますが、それが終わった時が新たなスタートだと思っています。当院は、50年以上にわたって地域に根づいた医療をしてきたつもりですが、今後も体制を充実させながら、医療の質の向上を図っていきたいと考えていますので、地域の皆さまにも変わらず、ご利用いただければと思います。

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藤崎 滋 院長

1987年防衛医科大学校卒業。1991年日本大学大学院修了。米国ピッツバーグ大学留学、国立がんセンター中央病院勤務、日本大学医学部第1外科助手、同講師などを経て、2003年より現職。日本外科学会外科専門医、日本消化器外科学会消化器外科専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本肝臓学会肝臓専門医、日本大腸肛門病学会大腸肛門病専門医。日本大学医学部消化器外科客員教授。医学博士。

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