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消化器の急性疾患からがんまで
チーム医療で最適な治療をめざす

医療法人社団明芳会 板橋中央総合病院

(東京都 板橋区)

最終更新日:2024/03/22

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  • 保険診療
  • 胃がん
  • ウイルス性肝炎
  • 鼠径ヘルニア
  • 胆石症
  • 大腸がん
  • 腸閉塞(イレウス)

医療の進化に伴い特に臨床の現場では、内科や外科といった区分けが徐々にそぐわなくなってきている昨今。そのような流れの中で消化器疾患に対し、内科と外科の垣根をなくすことで患者のニーズに応えることをめざしているのが、「板橋中央総合病院」の消化器病センターだ。同センターでは、消化器内科と消化器外科の医師が密にコミュニケーションを取りながら急性疾患からがん、良性疾患の治療まで、連携して取り組むことで、より適切な治療の提供に努めている。そこで、消化器外科を専門とする鈴木淳一消化器病センター(外科)診療部長と消化器内科が専門の根岸良充先生の2人に、同センターの取り組みや特徴について教えてもらった。(取材日2023年12月20日)

消化器内科と消化器外科が診療科の垣根を超えて診療。よりスムーズで適切な診療の提供に努める

Q消化器病センターではどのような疾患に対応していますか?

A

一般外科を専門とする鈴木先生

【鈴木先生】悪性疾患では食道から胃、大腸、膵臓、肝臓、胆嚢など消化器のがん。良性疾患では、虫垂炎や鼠径ヘルニア、肛門疾患、腸閉塞、消化管穿孔、胆石症など、消化器の幅広い疾患を診療しています。中でも当院は救急医療に力を入れていますので、総胆管結石や消化管出血、急性胆嚢炎、虫垂炎、消化管穿孔などで救急搬送されてくる患者さんを多く受け入れています。これらの疾患に対し消化器病センターでは、消化器内科と消化器外科の垣根を超えて診療しており、内視鏡や手術などの緊急の処置をすることも少なくありません。外来でも両診療科の医師が横並びのように診療を行っていて、必要ならすぐに相談をできる体制を整えています。

Q消化器内科の特徴を教えてください。

A

【根岸先生】常勤医師は、日本消化器病学会消化器病専門医が4人、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医が4人、日本肝臓学会肝臓専門医が2人在籍するなど、質の高い医療の提供がめざせる体制を整えています。そのような中で、消化管出血の内視鏡的止血をはじめとした救急治療、胃がんの内視鏡的切除、経カテーテル的肝動脈化学塞栓療法 (TACE)、各種消化器がんの化学療法、放射線治療、ウイルス性肝炎の内服治療などの専門的治療を行っています。最近では、早期の胃がんや大腸がんに対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)をはじめとする内視鏡的治療にも力を入れています。

Q消化器外科の特徴は、どのようなところでしょうか?

A

支援手術ロボットを操作する様子

【鈴木先生】低侵襲手術に力を入れており、手術支援ロボットを導入しています。特に、直腸がんでは9割以上の手術がロボット支援手術です。それ以外のがんや良性疾患では、腹腔鏡手術に積極的に取り組んでいます。腹腔鏡手術については、傷を小さくしたり、傷の数をできるだけ少なくしたりと、患者さんの希望に合わせて提供できるよう努めています。また、24時間365日体制で常勤の医師が診療にあたっており、必要であれば血液や画像、内視鏡などの検査や緊急手術にも対応しています。ほかに、国内では対応している施設が少ないとされる病的肥満に対する胃縮小手術をはじめ、ほかではあまり扱っていない手術にも積極的に取り組んでいます。

Qチーム医療で心がけていることはありますか?

A

【鈴木先生】本当に細かくコミュニケーションを取ることです。これは、診療科としてもそうですし、個人としてもそうです。ただ、実際には意識する必要もなく自然と密なコミュニケーションが取れていることが、当院の消化器病センターの特徴の一つだと思います。
【根岸先生】内科の医師は、実際におなかを開けて中を見ることができませんが、それができるのが外科の医師です。逆に、内科の医師にしかできない治療もあります。一見、垣根をなくすこととは逆に思えるかもしれませんが、それぞれが特徴を発揮しながら、お互いを理解して、一緒になって診療に取り組むことが、より良い治療を提供することにつながるのではないかと考えています。

Qこちらならではの強みを教えてください。

A

内視鏡診断・治療を専門とする根岸先生

【根岸先生】一つは、救急疾患への対応です。例えば、最初に消化器内科の医師が診察しても、これはもしかしたら手術など外科的な治療が必要かもしれないと考えたときには、すぐに消化器外科の医師と連絡を取り、診察や処置をしてもらうことができます。必要なときに、少しでも早く手術をすることが速やかな病状の改善につながることは少なくありません。これは、患者さんにとって大きなメリットです。
【鈴木先生】がんなどに対しても、医師だけでなく、看護師や薬剤師、理学療法士、栄養士など、さまざまな部門が横につながりながら、消化器外科や消化器内科のそれぞれだけでは対応が難しい場合にも、総合的に治療を進めています。

患者さんへのメッセージ

鈴木 淳一 消化器病センター(外科)診療部長

2006年昭和大学卒業。東邦大学医療センター佐倉病院、順天堂大学医学部附属練馬病院勤務などを経て2015年より同院。日本外科学会外科専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医。専門は一般外科。

根岸 良充 内視鏡センター長

2009年帝京大学卒業。板橋中央総合病院での初期研修を経て、同病院消化器内科に入局。聖マリアンナ医科大学病院放射線診断科への出向など救急疾患を中心に経験を積む。その後2017年よりNTT東日本関東病院消化管内科大圃組へ入局。在籍中に亀田総合病院、四谷メディカルキューブなどでの研鑽を経て2023年より現職。日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医。専門は内視鏡診断・治療。

【鈴木先生】消化器病センターでは、幅広い疾患に対し消化器内科と消化器外科が垣根なく診療しており、一人ひとりの患者さんに最善の治療を提供すべく体制を整えています。がんに対しては、ロボット支援手術に加え、抗がん剤治療と放射線療法の3本柱に対応しています。消化器の病気でお困りの際には、ぜひ当センターをご利用ください。
【根岸先生】同じ病気であっても、進行具合などで治療方針は大きく変わってきます。当センターでは、内視鏡による治療から手術、薬物療法や放射線療法まで、豊富な選択肢をそろえています。そして治療をするにしても、まずは病気の早期発見が重要ですから、あまり怖がらずに検査を受けてほしいと思います。

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